「涙(上下)」筆者:乃波アサ

涙 上巻 新潮文庫 の 9-15

涙 上巻 新潮文庫 の 9-15

内容(「BOOK」データベースより)
「ごめん。もう、会えない」。東京オリンピック開会式の前日、婚約者で刑事の奥田勝から、電話でそう告げられた萄子は愕然とする。まもなく、奥田の先輩刑事の娘が惨殺され、奥田が失踪していたことも判明。挙式直前の萄子はどん底に突き落とされた。いったい婚約者の失踪と事件がどう関わっているのか。間違いであって欲しい…。真実を知るため、萄子はひとりで彼の行方を追った。

涙 下巻 新潮文庫 の 9-16

涙 下巻 新潮文庫 の 9-16

内容(「BOOK」データベースより)
川崎、熱海、焼津、田川…わずかな手がかりをもとに、萄子は必死に婚約者の跡を追った。やがて捜査から、ある男が重要人物として浮上するが、勝が逃亡する理由は不明のまま。勝への思いが消え入りそうな萄子だったが、当時米領の沖縄・宮古島に彼がいる可能性を大阪で知る。島でわかった慟哭の真実とは?’60年代の出来事・風俗をちりばめ、男女の一途な愛を描いた傑作ミステリー。


とても白かったです。
高度経済成長期の真っ只中で、一組のカップルを襲った悲劇・・・
消息を絶った婚約者(奥田)を追って、婚約者が少ない情報を頼りに探し回ります。
婚約者をどこまでも信じて、待ち続ける萄子に、凛とした強さを感じました。
ただ、後半、韮山の登場がなかったのが、残念です。
ラストも彼の終りを読んでみたかったです。