「太陽」(映画館にて鑑賞)

映画『太陽』オフィシャルブック
出演: イッセー尾形桃井かおり佐野史郎
1945年8月、待避壕(敵の砲弾などを避けるために掘った穴)もしくは生物研究所で暮らしていた昭和天皇ヒロヒトは、自分を神と崇める側近たちに孤独を覚えていた。唯一の安らぎは生物標本を眺める時だけで、戦争終結に苦悩する天皇は日本が焦土と化す悪夢にうなされる。そして、連合国占領軍総司令官マッカーサーとの会談の日が訪れる。


最終日、レディースデイに観に行く事が出来ました。
期待を持って観ると、大き過ぎて「あれ?」って事があるのですが、この映画は違ってました。面白かったです。
私の記憶の昭和天皇をイメージしながらイッセー尾形を観ていたら、彼が昭和天皇に見えて来ました。
話し方は勿論、口の動かし方、歩き方、と私の記憶にある昭和天皇でした。
昭和天皇が、「あ、そう」と発する度に、会場のあちこちでフフッと笑い声が漏れて、危機的状況なはずなのに、一瞬コミカルなムードが漂いました。
常に執事達に見られて(覗かれて)いた中で、彼の居場所なんてなかったのかもしれません。
大きな選択を迫られて、色々な要求を受け入れて行く中で、写真撮影を了承した時のセリフが胸を突きました。自分が写真に載る事で昭和天皇が思った事。
「暗闇の底にいる国民に太陽の光が射すかもしれないから・・」
マッカーサーと会話をして行く中で、本音をチラっと除かせた昭和天皇ヒロヒトの人としての生りを見れた思いがしました。皇后の胸にうずくまるシーンも良かったです。