「プリズンホテル」筆者:浅田次郎

プリズンホテル 1 夏 (集英社文庫)

プリズンホテル 1 夏 (集英社文庫)

極道小説で売れっ子になった作家・木戸孝之介は驚いた。たった一人の身内で、ヤクザの大親分でもある叔父の仲蔵が温泉リゾートホテルのオーナーになったというのだ。招待されたそのホテルはなんと任侠団体専用。人はそれを「プリズンホテル」と呼ぶ―。熱血ホテルマン、天才シェフ、心中志願の一家…不思議な宿につどう奇妙な人々がくりひろげる、笑いと涙のスペシャル・ツアーへようこそ。


プリズンホテル 2 秋 (集英社文庫)

プリズンホテル 2 秋 (集英社文庫)

花沢支配人は青ざめた。なんの因果か、今宵、我らが「プリズンホテル」へ投宿するのは、おなじみ任侠大曽根一家御一行様と警視庁青山警察署の酒グセ最悪の慰安旅行団御一行様。そして、いわくありげな旅まわりの元アイドル歌手とその愛人。これは何が起きてもおかしくない…。仲蔵親分の秘めた恋物語も明かされる一泊二日の大騒動。愛憎ぶつかる温泉宿の夜は笑えて、泣けて、眠れない。


プリズンホテル 3 冬 (集英社文庫)

プリズンホテル 3 冬 (集英社文庫)

阿部看護婦長、またの名を“血まみれのマリア”は心に決めた。温泉に行こう。雪に埋もれた山奥の一軒宿がいい…。大都会の野戦病院=救命救急センターをあとに、彼女がめざしたのは―なんと我らが「プリズンホテル」。真冬の温泉宿につどうのは、いずれも事情ありのお客人。天才登山家、患者を安楽死させた医師、リストラ寸前の編集者。命への慈しみに満ちた、癒しの宿に今夜も雪が降りつもる。


プリズンホテル 4 春 (集英社文庫)

プリズンホテル 4 春 (集英社文庫)

義母の富江は心の底から喜んだ。孝之介が文壇最高の権威「日本文芸大賞」の候補になったというのだ。これでもう思い残すことはない…。忽然と姿を消した富江。その行方を気に病みながらも、孝之介たちは選考結果を待つべく「プリズンホテル」へ。果たして結果はいかに?懲役五十二年の老博徒や演劇母娘など、珍客揃いの温泉宿で、またしても巻き起こる大騒動。笑って泣ける感動の大団円。


新ドラマが始まるまでのスペシャルばかりでつまらないので、本を読むには良い機会だと思い、友人から長い事借りていた4巻の大作を読みました。
私としてはかなりハイペースで、1週間で4冊読みました。
すんごく面白かったです。
ドカっと笑ってズンとズッコケて、ほろっと泣かせる任侠コメディです。
こんなホテルがあったら一度は泊まってみたい!
終ってしまうのが勿体無い程でしたが、早く先を知りたい!
このホテルの住人、登場人物達とお別れするのが本当に辛かったです。
「春」に登場した52年務め上げた老博徒の物凄くカッコ良さに涙が溢れました。