「森のなかの海」 筆者:宮本輝

森のなかの海(上) (光文社文庫)

森のなかの海(上) (光文社文庫)

阪神淡路地区を大地震が襲った日、36歳の仙田希美子の平穏な人生も崩壊を始めた。夫は地震の直後に愛人のもとへ行き、姑もその存在を認めていたのだった。離婚を決意した希美子は、両親や妹たちに支えられ再出発をはかる。やがて、学生時代に知り合った老婦人、毛利カナ江から奥飛騨の広大な森と山荘を相続し、息子二人と移り住むことに。  現代に希望の光を与える大作。

森のなかの海(下) (光文社文庫)

森のなかの海(下) (光文社文庫)

奥飛騨の山荘へ、震災で家族を失った、かつての隣人の三姉妹を引き取った希美子。さらに姉妹を頼って来た七人の少女も受け入れることに。ある日、カナ江にまつわる衝撃的な噂を聞いた希美子は、山荘の森にある巨木〈大海〉の根元から不思議な水差しを見つけた。なかには、一通の封書と、小さな骨が……。希美子はカナ江の謎に満ちた生涯を追う。  喪失した魂の復活をうたう大作。


宮本輝の作品、久しぶりに読みました。
いや〜〜〜っ、凄く面白かったです。
次ぎから次ぎへと話が展開して行き、登場人物の個性が魅力的で、引き込まれました。
押し寄せては返す波のように、想像を駆け巡らせながら、読む事が出来ました。
自分の中で大海が育って欲しい〜、そんな気持ちにさせてくれた1冊です。
「全てを受け入れて動じず。」
私もそう思える日がいつか来れば良いなぁ〜。