「八日目の蝉」筆者:角田 光代
- 作者: 角田光代
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2007/03
- メディア: 単行本
- 購入: 8人 クリック: 264回
- この商品を含むブログ (318件) を見る
事件を起こしたのだから、裁かれるのは当然なのだけど、このまま捕まらないでいてくれたら・・なんて、ふと思ってしまうほど、子供と一緒にいたいと願う、母親の気持ちが伝わってくる作品でした。
罪を犯した女性、彼女のせいでギクシャクした被害者家族達。
逃亡生活の中でも、子供の笑顔に勇気付けられ、守り通そうとする犯人に、つい、同情してしまいそうになりました。
誘拐された子供が大きくなってからの話を読んだ時、やはりあれは犯罪だったのだ!と思うのだけど、そう思い切れない何かが、心のどこかであり、なんかジレンマを感じました。
面白い!という言葉だけでは言い現せないほど、凄い作品でした。