「センセイの鞄」筆者:川上弘美

センセイの鞄 (文春文庫)
駅前の居酒屋で高校の恩師と十数年ぶりに再会したツキコさんは、以来、憎まれ口をたたき合いながらセンセイと肴をつつき、酒をたしなみ、キノコ狩や花見、あるいは島へと出かけた。歳の差を超え、せつない心をたがいにかかえつつ流れてゆく、センセイと私の、ゆったりとした日々。谷崎潤一郎賞を受賞した名作。


久しぶりに本を読みました。
センセイの品格とツキコさんの一風変わった性格が、本から直接伝わってくる作品でした。
二人の回りだけ、ゆっくりと時間が流れているようでした。
センセイとツキコさんとの関係は、とても温かい時間で輝いていたと思います。
愛用していたセンセイの鞄が、ありがとう〜と言っているようで、なんか切なかったなぁ〜・・。
馴染みの店に行くと、馴染みの顔がいる!
そういえば、私には「馴染み」と呼べるお店がないなぁ〜・・。
読み終って暫く経ってから、そんな気持ちにもなって、ちょっと寂しい気持ちになりました。